魚の聴覚について少し ~魚に耳はあるのか~

先日、獲った魚達を下手くそな握り寿司にして食べていたとき

「海底に自分が沈んで、指でゴリゴリ音を出すと、魚がわんさか寄ってくるんだよ」なんて話を家族にしてたら

「えっ?魚って耳あるの??」との疑問が。面白そうなので調べてみました。

これで魚がもっと突けるようになるかな??

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魚に耳ってあるの??

そもそも魚に「耳」があるのかどうかですが、答えは「YES!」です。

とは言っても、人間のように外部の音を集める「耳(外耳)」のような器官は無く、魚には「耳」に該当する器官が2つあって、1つは頭の中にある「内耳」、2つ目はエラから尾にかけてある「側線」で音(振動)を感知しているんだそう。

内耳は高周波(高音)を、側線は低周波(低音)を感知するのが主な役割。

内耳

「内耳」は人間の内耳と似たような構造で内部は体液で満たされており、外からの振動を受けると内耳で感知してその刺激が脳に伝わり「音」と認識されます。

この辺のシステムは人間と一緒な気がする。

側線

もうひとつの器官「側線」はエラの上部から尾っぽにかけて点々とある線のような器官の事で
体で音(振動)や水の流れを感知する器官。これも嚢と繋がってて、振動を音として認識する機能があります。

実際に水中でフィンを動かしたり、身体を早く動かしたりした時、魚が散るのはこの側線で音(振動)を感知してるのかな??

「音が聞こえる」は「振動を感じている」

そもそも「音が聞こえる」という表現は人間の感覚的表現で、実際は「振動を感じている」という表現の方が分かりやすいですね。

「音」といっても、陸上での「音」は空気の振動(空気圧の変化)なので、水中の「音」も水中の振動(水圧の変化)ということになります。

なので、人間の感覚でいう「聞こえる」は、生物的に言うと「振動を感じている」という解釈で、人間も魚も他の生物も俗に言う「聞こえる」という感覚は同じかも。

音の聞こえ方は違うだろうけど。

なんと、鰾(うきぶくろ)も耳の役割を担っている!?

魚のお腹にある「鰾(うきぶくろ)」。陸上に揚げた時、魚によっては膨らむ、あれです。

なんとこの鰾、浮力の調整だけが役割かと思いきや、耳の役割を補助する機能も担っているようです。

内耳で感知した振動を鰾に伝え、その振動を吸収したり(振動を逃がさないとずっと響いたまんまだもんね)、逆に鰾で振動を増幅させて内耳に伝えたりする役割も担っているとのこと。

おおー、あの鰾がそんな重要な役割を担っていたとは…。魚の身体の構造ってのは面白いな~。

ちなみに鰾は、持っている魚と持っていない魚がいます。

「耳石」という、年齢の分かる石が耳の中にある

魚の内耳の中には「耳石」という石があり、木の年輪みたい日々少しづつ成長していて、この耳石を見れば魚の年齢も分かるんだって。

ちなみに、「イシモチ」の名前の由来はこの耳石がまぁまぁ大きいからそう呼ばれているそう。

今度、魚の耳石を採集してみよう。(耳石の年輪は顕微鏡で見ないと分からないほど小さいよ)

魚が聞き取れる音の範囲は??

「魚って、低音やら高音やらを判別できるのか?」という疑問も湧いてきたので、少し解説。

魚が認識できると言われている周波数は数10Hz~2,000Hzと言われています。

ちなみに人間は20Hz~20,000Hzぐらいまでが可聴域(音を感じることが出来る周波数帯域)。

犬は40Hz~65,000Hz。

イルカは150Hz~100,000Hz。

魚類の聴覚はそんなに発達していないようです。

水中で突き師が発している音は魚に聞こえてる??

魚突きをしている際、水中での音に対してかなり気を使いますよね。

例えばフィンが擦れる音だとか、銛を動かす音、銛とレストタブが当たる金属音、銛を構えるときに手袋と銛が擦れる音etc...。

これらの音は確実に魚の可聴域なので、やはり極力音をたてない(水を振動させない)のは鉄則のようです。

魚は音の聞き分けが出来るとか出来ないとか、それは研究によってまちまちの様子。

でも、餌を食べ時の音(貝とかをガリガリ噛む)ぐらいは聞き分けてそう。

話が逸れますが、Omerからfishcallerっていう人工的に「カチカチ」音を出す商品も販売されています。

ちょっと欲しい笑

水中での音の伝わる速さは??

水中では音の伝わる速度が陸上よりかなり早く

空中だと1秒間に340m
水中だと1秒間に1450m

水中では、陸上よりも音が速く遠くまで届きます。

それは、陸上の空気よりも水の中の方が密度が高いから。

ようするに、50mの鉄の棒の端を叩いてもう一方の端に伝わる速さと、同じ長さのこんにゃくの棒を伝わる速さが違うのと同じですね。

あっ、こんなの誰でも知ってるか…。というか、例えが分かりにくい!!

たまーに潜っている最中に船のエンジン音が聞こえる時がありますが、「聞こえるけど、どこから来るか分からない!」という恐怖は誰しも感じたことがあるはず。

あれは水中での音が、大きく、速く伝わる事によるものです。

陸上では両耳で音の到達するわずかな差を脳で感知しますが、水中ではほぼ同時に両耳に音が届くため、方向が分からないという訳です。

まとめ

とまあ、なんか生物学的な話になってきたけど、魚突きに際して役立ちそうな事は…あんまり無い!笑

余談:海底で魚を寄せる為に出すゴリゴリ音は一瞬でかなり遠くまで聞こえてるはず。

カリカリでよく寄ってくる石鯛を例にしてみると、あいつの普通に泳ぐ速さが秒速1.5mぐらい(推測)だとして、自分の海底の滞在時間が約60秒~90秒、1.5m×60min=周囲100m~135m程にいる石鯛が寄ってくるってことか。

意外に範囲広いな。

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