この世の中には、一般人が想像もつかないような「神」を祀っている神社が多数存在する。
日本昔話に登場する桃太郎を祀った桃太郎神社だったり、人の神の毛を祀った御髪神社だったり、電気や電波を祀った電電神社だったり。
そんな一風変わった神社の中でもひときわ異彩を放っているのが、琵琶湖の右下ぐらいに鎮座する「菌神社」だ。
えっ!?菌神社??そう。菌である。金でもなく、禁でもなく、菌だ。
菌といっても色々種類がありそうだが、良い子のみんなはアレしか思い浮かばないはずだ。
知ってから気になりすぎていたので、実際に訪れてみた。
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菌神社はマジでキノコを祀っている神社だった
神社に到着する直前の道路でまずは肩慣らし。
神社裏の道路標識。
運転する車の走行スピードは抑えながらも、心の期待度は否応なしに加速度MAXだ。
無事にキノコ神社の参道に到着。ここからキノコ探しの旅が始まりを告げる。
この菌神社、正しい読み方は「くさびらじんじゃ」と読む。
その昔、竹田折命って人が田植えをしようとしたら、一夜にしてキノコが一面に生えたらしい。しかもその頃ちょうど大飢饉だったらしく、キノコで飢えをしのいだという言い伝えが。
常人の想像のさらに上をいく繁殖力である。さすがは祀られるだけのことはある菌だ。
一夜にしてキノコだらけになる田んぼにもびっくりだが、そのキノコを食った村人たちが全員ハイになって満月の空の下踊っていたんじゃないかと想像するとちょっと楽しい。
のっけの参道からしらみつぶしにキノコを探してみる。
意外に見当たら無い。。。もしや、先客に根こそぎ収穫されてしまったのだろうか。
遠方からお参りする人はほぼ100%、キノコが生えていないか下を見ながら歩いているに違いない。くそっ、先にやられたぜ。
キノコは見つからないまま、参道をまっすぐ歩くと次第に社殿が見えてきた。途中でキノコ探しがどうでもよいことのように思えてきたが、ここまで来てキノコを探さないなんて馬鹿げていると思い直し、なんとか踏みとどまる。
境内は思ったよりコンパクトで、周囲は雑木林に覆われていた。
ちょっと待てよ…この雑木林…キノコが生えていそうな空気感がプンプン漂っているではないか!!
キノコの環境に良さそうな、日が当たらずに湿っている感じの雑木林だ。
期待に胸の高まりを抑えられずにいるが、まずはお参りである。
さすがに祭神にご挨拶してからでないとキノコ探しもバチが当たるってなもんでしょ。
無事にお参りを終え、いざ雑木林の中へ!!待ってろよキノコ!!
。。。。
。。。。
ない、ない、ない、さっきまであったはずのキノコがない~~
かれこれ20分ぐらい雑木林の中を歩き回ったが、結局キノコは見つからなかった。
「へんっ!一回お参りに来たぐらいでキノコに会わせられるかってんだ!おととい来やがれ!」と言わんばかりの竹田折命の声が聞こえた気がした。
キノコが見つからない代わりに、半袖半パンで藪に入っちゃったもんだから出てくる時は十数か所蚊に刺されて皮膚がボコボコになっていた。
おっ!?
これはもしや!?
ただのダンゴムシ。
半ば諦めて境内を後にしようとしたところ、片隅になにやら木が並べられている。
これはもしや!?キノコの原木ではないか!!
明らかに菌が植え付けられたような穴が空いている!竹田さんありがとう!
。。。しかし残念ながら、お目当てのキノコはまだ生えていなかった。
名札が貼ってあったので、近くの幼稚園か小学校の催事で置いてあるのだろう。さすがにキノコが生えてても大人の事情で奪い取るわけにはいかなかった。いいキノコが採れるといいね。
キノコの収穫体験は空振りに終わったが、なかなか面白い神社だったのでお近くにお越しの際は是非お参りしてみてほしい。
場所
発見したキノコを食べる際は、病院の駐車場で食べることを強くおススメする。
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